水の種類と選び方

天然水(ミネラルウォーター)選びにはph値が重要ってホント?

水の種類と選び方

近年、飲料水として天然水やミネラルウォーターを選択する人が増えています。
ネット通販などの流通インフラや飲料水サービスが普及し、一般的な家庭でも、比較的安価にミネラルウォーターや天然水入のウォーターサーバーなどが使用できるようになりました。
一昔前には、家庭の飲料水をミネラルウォーターにしようと思うと、スーパーやドラッグストアで大量の天然水を購入して、電車で重たいダンボールを運ばなければいけなかったり、コンビニで割高なミネラルウォーターを購入する必要がありました。
しかし現在では、定期的に天然水が配送されるサービスがあったり、ウォーターサーバーが進化したことで、夏場でも長期間飲料水を保存できるようになり、ミネラルウォーターがより一層身近な存在になっています。

だからこそ多くの人が利用しているのですが、問題は「どの天然水を選べば良いのか?」ということです。
天然水やミネラルウォーターには様々な種類があり、それぞれに「phの値」や「硬度」が異なります。
そこで今回は、天然水選びに役立つような、「ph値」や「硬度」の解説を行います。

そもそもpHとは?

物質はその性質によって「酸性」と「アルカリ性」に分類することが可能です。
小学生のころにリトマス試験紙を用いて実験したという記憶がある方も多いのではないでしょうか。
pHというのは、酸性とアルカリ性を測定する指標のようなものであり、pHの値のことをpH値とよびます。
pHは0から14までの値で表現されます。
数値が7であれば中性、7より小さい場合は酸性、7より高い場合はアルカリ性、というように分類されています。

もちろん、それぞれの飲料水にも、各々のpH値が存在します。
それぞれの天然水やミネラルウォーターによって、水に溶け込んでいる栄養素や成分が異なるため、pHの値にばらつきが生じ、酸性の水やアルカリ性の水など、飲料水によって「何性」かが分けられています。

酸性の水とアルカリ性の水、おすすめは?

日本の水道水の基準値として定められているのは、pH5.8以上8.6以下であるため、中性付近の水であれば飲料水としての基準はクリアしていることになります。
そのため、過度に酸性またはアルカリ性に偏った水でなければ、基本的には問題ありません。
しかし、「人間の体の水分のpHは7.4前後の弱アルカリ性」であることを考えると、このpH付近の飲料水を選択するのがおすすめであるといえます。
とはいえ、アルカリ性の水を飲めば健康になるということでもないので、一般的に販売されている天然水であれば、自分の嗜好に合ったものを選択して問題ないでしょう。

軟水と硬水の違い

では次に、飲料水選びのポイントとなる「水の硬度」について解説します。
先にも紹介したように、無色透明の水にも様々な物質が溶け込んでおり、これらの組成によって「水の硬度」は変化します。
特に、ミネラル(微量元素)とよばれる物質が多く含有されており、ミネラルの中でも、カルシウムとマグネシウムの含有量を炭酸カルシウムの量に換算して表したものが硬度になります

少し複雑な計算式になってしまうのですが、要するに、天然水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量が多い場合が「硬水」です。
一方、カルシウムやマグネシウムなどの含有量が少なく、硬度が低いものを「軟水」と呼びます。硬度の目安としては、硬度100以下が軟水、101~299は中硬水、300以上が硬水といわれています。
水の硬度によって、水の味や風味が変化します。単純に硬度が高いものがよいということではなく、自分の味覚にあったものを選択するとよいでしょう。

天然水選びのポイント

天然水やミネラルウォーターには数多くの種類があり、どれを選べばよいか迷ってしまいますよね。

一見どれも同じに見える飲料水ですが、その組成によって、pHや硬度には違いが生じます。
その結果、味や風味が変化します。
嗜好性だけではなく、体に“合う合わない”ということもあるため、ミネラルウォーターを試してみる際には、pHと硬度に注目して選択するのがおすすめです。

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