水の種類と選び方

【栄養素としての水の歴史】ミネラルウォーターの誕生はいつ?

水の種類と選び方

生物が生きるうえで水の存在は欠かせません。
人間の体重の60%は、水(水分)で占められていることがわかっており、これらの水分は体液と呼ばれます。
そのため、生物の基本は水であり、人間が生きるうえで、酸素についで重要なものといえるでしょう。
そこで今回は、『栄養素としての水の歴史』を紹介しながら、ミネラルウォーターの誕生やその進化について解説します。

日本でミネラルウォーターが作られたのはいつ?

日本で『水』の販売が始まったのは明治時代だといわれています。
明治時代に宮内省が兵庫県の平野鉱泉を用いて、炭酸水の工場を設立したことが最初の『ミネラルウォーター』販売のきっかけです。
しかし、この水は炭酸水であり、当時は“普通の水にお金を払う”という文化は無かったものと思われます。
その後、1929年に堀内合名会社(現 富士ミネラルウォーター株式会社)が山梨県の土地で湧出した水を『日本ヱビアン』として販売しました。
これが私たちも良く知る『エビアン』であり、ミネラルウォーターです。

このように、ミネラルウォーターの歴史は意外と浅く、ラジオ放送が始まったのが1925年だといわれていますので、ミネラルウォーターはラジオよりも新しい製品ということになります。

ミネラルウォーターの役割

ミネラルウォーター以前に、日本に『上水道』が整備されたのは江戸時代だといわれています。
井戸水を上水としてくみ上げる技術が用いられ、これによって日本人の生活は大きく改善しました。
もちろん井戸水を完全にろ過する技術などありませんし、下水の設備も不十分なのですが、『いつでもくみ出せる上水道』がもたらすインパクトは非常に大きなものだったに違いありません。
衛生面もさることながら、『安心して水がのめる』という、今では当たり前のことを当たり前に出来るようになったのが江戸時代です。
とはいえ、その後すぐにミネラルウォーターに需要が生まれるわけではなく、井戸水を生活に使用するというのが一般的な考え方だったようです。
先にも述べたように、日本で最初に開発されたミネラルウォーターは炭酸水でした。
これは、ミネラルウォーターに需要があったわけではなく、お酒(アルコール飲料)を炭酸割りにするために使用されていたと考えられます。
つまり、発売当時のミネラルウォーターというのは、飲料水(水分やミネラルの補給)というよりは、お酒を割るために使う嗜好品としての意味合いが強かったようです。
だからこそ、完全に嗜好品であるコカコーラは1800年代から愛されています。

現代のミネラルウォーターの役割

一方、現代のミネラルウォーターの役割は嗜好品とは少し違います。
現代人は、より健康になるため、より上質な栄養素を補給するためにミネラルウォーターを活用しています。
おいしいからミネラルウォーターを買うのではなく、より健康的に生活するためにミネラルウォーターを買うということです。
この違いは非常に大きく、現代のミネラルウォーターには『様々な栄養素』が含まれています。

飲む健康成分シリカとは?

近年、シリカ(ケイ素)という栄養素に注目が集まっています。
シリカとはミネラルの一種であり、人間の細胞を構築する上で重要な働きを持つ栄養素です。
しかし、このシリカは体内では合成することができないため、食事や水から摂取する必要があります

とはいえ、通常の食事から摂取できるシリカの量は微量であることから、美容や健康のために『シリカ含有のミネラルウォーター』を愛用する人が続出しています。
シリカが入っているからといってミネラルウォーターが劇的においしくなるわけではなく、味は普通の水です。
しかし、シリカが含有されている水を日常的に摂取することで、数年後、数十年後にも丈夫な細胞を維持できる可能性が高まります
これは、江戸時代の人には考えられない価値観でしょう。
現代のミネラルウォーターの役割は、おいしい水を飲むことではなく、健康的な水を飲むことなのです。

水の歴史で健康を知ろう

今回はミネラルウォーターの歴史を紹介しながら、現代人の健康維持について考えてみました。
シリカなどの栄養素を含むミネラルウォーターは、コーラのようにおいしくはありません、しかし、コーラよりも確実に健康を維持することが出来ます。
現代人としては、『健康に投資する』という価値観が重要です。
やすくておいしいものが沢山ある世の中だからこそ、健康になれるものも合わせて摂取するように心がけましょう。

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